想定外の優しさ

koharu

2018-09-30
過去の日記(乗り越えるまで)
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「愛してる」と口が動いて
手を振るこうすけに

(わがまま言っちゃいけないな)

そう思い直して私も手を小さく振った

発車の音がして
ドアが閉まる瞬間
「すいません、やっぱ俺も乗ります」
とドアをこじ開けて
彼が飛び乗ってきた

「危険です おやめください」
慌てる運転手さんの声は届かず
「ふぅー、挟まれるかと思った ははっ」
と照れたように笑いながら
私の肩を抱いた

「お客さん 危ないなぁ」
ぶつぶつ言う運転手さんの声など
全く耳に入ってこなかった

「こうすけ」

「駅まで一緒に行くよ 
ごめんな、最初からこうすればよかったんだ
俺って ほんと気が利かないな 」

「・・・ありがと」
嬉しくてまた涙が溢れた

それから15分くらい黙ったまま
バスに揺られた
手のぬくもりを感じ
肩を寄せ合って

「ほんとは家の近くまで行きたいけど
見つかるとやばいからここまでな 
電車は大勢の人が乗ってるだろうからね」


「うん、そうだね 」

見つかって困るのは私だけなのよね

いつも気を遣わせてごめん

ここでもまた謝っていた



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