嫌な自分

koharu

2019-08-26
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せっかくのいい気分が台無しになった

私はすっかり醒めていた
その後 二人きりになれる場所に
移動するつもりだったけど
とてもそんな気になんてなれない

嫌な予感がするから
今日はこのまま帰ろう

そう思いながら
お代わりした珈琲を飲んでいた

Aさんはとっさに嘘をついてしまったことを
謝ってくれたけど
私はすぐに気分を変えられない

「着信の相手を聞いてるのに
娘さんだなんて」

「奥さんから娘さんの事で
電話があったと言えばいいのに」

「要件はその後の話よ」


「ごめん」

(あーあ、少し言い過ぎたかな)
気持ちを落ち着かせよう

確かに嘘をついたAさんが悪い
でも奥さんからと
言いたくなかった気持ちもわかる

せっかくいい雰囲気だったのに
奥さんから電話なんて言えば
それはそれで私も気になるし
警戒するに決まってるもの

現にこうして
私は帰ろうとしているのだから

私は大好きな人には小さな嘘もつかない
そう決めて実行していたから
嘘をついたAさんが許せない

嘘をつくなら
せめてバレないようにしてほしい

信じたいのに…
すぐにわかる嘘をつくなんて

思うようにはならないものね

ほんの数分前には
穏やかな甘い時間が
流れていたのに
がらっと変わって
冷たい空気が流れていた

Aさんを追い詰めると
必ずこんな自分が嫌いになる

「なんだ 変な嘘つかないでよ」
って笑って流せたら
いいのかもしれない
そして気を取り直して
「大丈夫だ」と言うAさんを信じて
二人きりになれる場所に行けば
良かったのかしら

心が狭いのかな…私は

一息ついて
「Aさんといると自分のことが嫌いになる」
と言った

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