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「愛してる」と口が動いて
手を振るこうすけに
(わがまま言っちゃいけないな)
そう思い直して私も手を小さく振った
発車の音がして
ドアが閉まる瞬間
「すいません、やっぱ俺も乗ります」
とドアをこじ開けて
彼が飛び乗ってきた
「危険です おやめください」
慌てる運転手さんの声は届かず
「ふぅー、挟まれるかと思った ははっ」
と照れたように笑いながら
私の肩を抱いた
「お客さん 危ないなぁ」
ぶつぶつ言う運転手さんの声など
全く耳に入ってこなかった
「こうすけ」
「駅まで一緒に行くよ
ごめんな、最初からこうすればよかったんだ
俺って ほんと気が利かないな 」
「・・・ありがと」
嬉しくてまた涙が溢れた
それから15分くらい黙ったまま
バスに揺られた
手のぬくもりを感じ
肩を寄せ合って
「ほんとは家の近くまで行きたいけど
見つかるとやばいからここまでな
電車は大勢の人が乗ってるだろうからね」
「うん、そうだね 」
見つかって困るのは私だけなのよね
いつも気を遣わせてごめん
ここでもまた謝っていた

手を振るこうすけに
(わがまま言っちゃいけないな)
そう思い直して私も手を小さく振った
発車の音がして
ドアが閉まる瞬間
「すいません、やっぱ俺も乗ります」
とドアをこじ開けて
彼が飛び乗ってきた
「危険です おやめください」
慌てる運転手さんの声は届かず
「ふぅー、挟まれるかと思った ははっ」
と照れたように笑いながら
私の肩を抱いた
「お客さん 危ないなぁ」
ぶつぶつ言う運転手さんの声など
全く耳に入ってこなかった
「こうすけ」
「駅まで一緒に行くよ
ごめんな、最初からこうすればよかったんだ
俺って ほんと気が利かないな 」
「・・・ありがと」
嬉しくてまた涙が溢れた
それから15分くらい黙ったまま
バスに揺られた
手のぬくもりを感じ
肩を寄せ合って
「ほんとは家の近くまで行きたいけど
見つかるとやばいからここまでな
電車は大勢の人が乗ってるだろうからね」
「うん、そうだね 」
見つかって困るのは私だけなのよね
いつも気を遣わせてごめん
ここでもまた謝っていた

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