期間限定の別れ

日記
06 /13 2018
「劇団に入るだって?笑
そんな甘い世界じゃないよ
ま、反対はしないけど」


彼が慕っているカフェのマスターに
報告したらはっきりそう言われたと
こうすけは少し反発するように私に告げた
(そりゃごもっともな意見でしょ)
と私も心の中で頷いた

負けず嫌いな彼は
それから必死で
身体を鍛えたり
歌や苦手なダンスのレッスンに励み
費用を稼ぐため
夜間、警備のアルバイトにも精を出した
私は彼の身体を心配しながら見守った

たまに甘えたいとせがむ彼に
呼ばれて夜中でも
車を走らせて会いに行った
ほんの少しでもお互いを感じたい
これからの淋しさを
埋めるように愛し合った
あと数ヶ月したら
当分会えなくなるかもしれないもの

また普通の主婦に戻る
彼と出会うまでの自分は
どんな風に過ごしていたんだろう
そんなこともすっかり忘れてしまっていた

…期間限定の別れよね
…お盆休みだってあるし
1年後には私の元に必ず戻ってくる
…でもそんな保証はどこにもない
毎日が揺れていた

今は精一杯会っておきたい
その思いだけが私たちを
突き動かしていた

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koharu

40代の主婦

婚外恋愛、失恋、
辛い日々を乗り越えることが
できた現在
優しく穏やかな気持ちで
自分の経験を元に書いています
暗くて孤独な迷路に入っても
きっと出口は見つかるから…